白紙ソート

詰め込んだツイートの問題点

頑張って140字に詰め込んだことがわかるツイート。
連ツイートはおさまりが悪いから詰め込みたくなるのはわかる。
この人が悪意のない人だということは知っているのだが、そのために突っ込みどころのある文章になってしまっているように思える。

昭和を引き合いに出す場合は注意する必要がある。
昭和といっても戦前、戦中、終戦直後、高度経済成長期、安定成長期と時代性が異なるものが様々ある。
そのどこを指すかによって今より貧しかった/豊かだったかは変わってしまう。
ここでツッコミを受けるかもしれない。
この人は戦後の生まれであるから終戦以前はおそらく考慮していない。
高度経済成長期以降を指していると思われる。
高度経済成長期と「今よりもっと貧しかった」は直感的に合致しないように見えるが、GDPは今よりも昔のほうが低いのでこれは問題ない。

「全くなかった」の「全く」がどこにかかっているのかも気になる。
「食べ物に困る人が大勢いる」の「大勢」にかかっているならば、昔でも少しは存在したことになりおかしくない。
しかし食べ物に困る人が全くいなかっただと誇張になる。
高度経済成長期だろうがつまはじきにされた人はいたはずなので言い切ってしまうのは隙を与えることになる。

「フードバンクなど必要のない」という文言もまずい。
これだとフードバンクを貶めているようにとられる可能性がある。
「フードバンクを使わなくて済むような」とすれば誤解は減るだろう。

140字にまとめるために省略や短い単語を使わざるを得ないのはわかるが、それで誤解を与えてしまうのは本末転倒だろう。
無理があると感じたら連ツイートにするのも手だ。

おそらく冒頭のツイートをより誤解を減らすように書くとこうなるだろう。
「本日の朝日新聞の一面でフードバンクが全国に拡大と報道。
現代日本では食べものに事欠く人が大勢いる。
高度経済成長期以降の昭和の日本は今よりもっと貧しかったけれど、そんなことは全くなかった。
普通に働けば食べていけるだけの賃金が手に入った。
フードバンクを使わなくて済むような、真面目に働けば普通に生活できるだけの収入が支払われる社会にするべきです。」

以上の指摘は通常「クソリプ」の類に属するのは重々承知しているが、まあ自戒を込めてということで。

「老人喰い」を読んだ

金持ちの老人が千万単位で金を奪われる事件をよく目にしていたので、
その手口がどんなものか、なぜひっかかるのかという疑問を解消するため手に取ってみました。
以下感想です。

なぜ騙されるのかというよりも騙しやすい人間を騙しているだけと言える。
裏の名簿業者によって、カモにしやすいリストが出回っているため、詐欺グループがそれを入手して詐欺を行うのだ。
老人が良く狙われるのは単に老人が騙しやすいからである。
さらに本書では洗練された騙しの手口も紹介されている。
劇場型詐欺とも呼ばれる手口ですが、心理の隙を突いてくる方法ばかりで、これでは騙されてしまうなと感じた。

ほかに読んで感じたのは、老人喰いは夢なき現代社会の落とし子ということだ。
昔は困窮していても、鉱山労働やトラックドライバー、大工など学もカネもコネもない若者でものし上がれる時代があった。
言い換えれば成功の夢があった。
しかし今やそれはなくなってしまった。
あるにはあるが学がないと厳しいだろう。
それはそれで良いと思う。
堅実がモットーの自分としては「一発当てる」は好みでない。
地元重視の若者などそういう人も増えていることは本書にもある。
しかし、その中の「例外」、成功の夢を追い求める若者にとっては今はつらい時代だ。
そんな中あらわれた老人喰いという名の特殊詐欺。
犯罪であることを除けば、年収5000万も夢じゃないというロマンあふれる響きは
「例外」の若者にとって輝くような魅力を感じさせるだろう、と思わせる。

そこまでしてのし上がりたい気持ちは多分自分にはわからないだろう。
しかし、彼らが老人喰いに参加するもう別の理由には共感できる気がする。
それは老人への怒りだ。
本書では、登場人物の一人が「老人は日本のガンだ」と断言する様が描かれる。
極端な論だが、詐欺メンバーの中でそこに異を唱える者はいない。
そして、金をため込むばかりで若者たちに投資してこなかった、あるいは夢のある世界を作ってこなかった老人たちは悪であるといわんばかりに徹底的にむしり取る。
もはや同じ人間として見ていないのではないだろうか。
老人喰いは必然的に生まれたと著者は述べる。
生きにくい社会を作った金持ち老人たちへの反逆だと。
同世代の若者としてそこに共感できてしまうのが悲しい。

老人喰いは確かに犯罪だが、その精神は鼠小僧のそれに近いと思う。
「私腹を肥やす連中」から金を奪うというストーリーは爽快なのだ。
(といっても基本的に分け与えるのは貧しい人々ではなく、詐欺グループ内だが)
だからこそ被害者側への同情はなく、大金をため込んでいたという事実だけに目が行くのだろう。
もっとも、最近はヤクザマネーが絡んだりしているため、やっぱり鼠小僧にはなれないようだが。




コミケ行ってきました

C90 3日目行ってきました。
戦利品はアウアウなので見せられません。
DLで出してくんないすかねー。

11時ぐらいに行ったんですが、電車も会場もがっつり混んでいました。
実は初夏コミです。
夏コミは地獄と聞いていたんで避けてましたが、うっかり忘れてました。
まあ、わりと地獄でしたね。
とにかく暑い。汗だらだら。
外のほうが涼しいってどういうことだってばよ。
途中で気分が悪くなってきました。
ニオイはそんなに気にならなかったです。
むしろ電車のほうがきつかった。
あと密集地帯を抜ける時に素肌が触れ合うのですが、ときどきべちゃあという感触が。
あれは汗で濡れていたのか飲み物の結露だったのか。
世の中には知らなくていいことがある。

電車移動中、暇だったのでバートランドラッセルの「怠惰への賛歌」を読んでいました。
まだ全然読んでませんが、近代になって人々は勤労に重きを置きすぎたと批判しています。
もう技術的には1日4時間もあれば生活必需品が作れるのに、なぜ我々はこんなにも働いているのか。
結局、働くことしか頭にない労働マシーンになってしまったので、働いていない時間に何をしていいか分からなくなっているんですね。
だから怠けたり遊んだりする人をやたらめったらディスりだす。
生産と消費は一体です。
勤労の徒は自分で自分の首を絞めていることに気づいてない。
時間の使い方も忘れてしまった哀れな労働奴隷に堕ちてはいけません。
わたしたちはいい加減もう遊ぶことに重きを置かなければ。
同人で作るにしろ同人誌を買い漁るにしろコスプレにしろ、それはまさしく遊びで、それができることは本来称賛に値します。
コミケ(ないし即売会全般)は勤労主義への反逆の象徴・・・といったら大げさすぎて気持ち悪いですが。
まあそこまで行かなくても、こういう遊びの文化・遊びの場というのは大事なものなので、末永く続いてほしいものです。

レイアウトから見たNHK陰謀論

何かと政権の手先扱いされるNHK。
自分の目で観測したことはなかったのですが、この前の参院選で初観測できました。
以下のツイートです。 ちょっと前の話なので背景を説明しておきますと、このときは都知事選に誰が立候補されるか注目される時期であり、アメリカで抗議デモで警官が銃撃され5人が死亡する大きなニュースがありました。
このツイートは前記の話題によってNHKのニュースサイトのトップが埋まり、参議院選挙のニュースがなかったことを受けたものと思われます。
ツイートの写真だけを見れば、言っていることは正しそうに見えます。
だからこそリプライに賛同者がいるのです。

ただ、これはいささか勇み足でした。

NHKニュースサイトのトップは速報欄です。
ということは速報すべきニュースがなければ、参院選のニュースは表示されません。
実際、動きがあれば下図のように報じています。

ネットのニュースサイトは基本的に速報をトップに載せています。
朝日新聞でも毎日新聞も東京新聞も読売新聞もそれは同じです。
そこから類推してNHKでも速報を載せていると考えないのが不思議に思えます。
とはいえ、ここは新着からのピックアップですから、そこに何らかの意図を「発見」してしまうことも仕方ないのかもしれません。

ただ、「参院選隠し」が行われていなかったことは証明できます。
速報ピックアップ欄のすぐ下に参院選特集のバナー(やその他の特集)が設置されていたのです。

ちょっとスクロールすれば分かることに気づかなかったとは思えません。
意図的に情報を切り取ったのではないかと疑いたくなります。
ただ、このサイトを開いたとき、冒頭のツイートのように速報欄だけが見える状態でした。
もしかしたら特集コーナーを含めないようにレイアウトしているのかもしれません。
中途半端に特集コーナーが入ってしまうと見た目が悪くなりますからね。
瞬間沸騰したせいでうっかり見落としたという可能性もありそうです。

大嫌いな人間を徹底的に叩いてやりたいという気持ちは私にもあります。
ちょっとでも貶められそうならロクに確認もせず悪行を広めたいとも。
ですがこのツイートを見て、そういう子供じみた考えはいい加減卒業しなければいけないなと思いました。

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